個別指導計画と、高校生の成長
3月2日(日)湖北台近隣センターにてお茶っこ会を開催しました。高校生を含む6名参加でした。
お子さんが小学生、中学生、高校生それぞれのお母さんがいらしてくれました。
小学生のお母さんは、以前から
個別指導計画
を立ててもらっていましたが、学校での過ごし方もだいぶ変わってきており、今後どのように計画を立ててもらったらいいかという具体的なご相談でした。
学校の先生は、
・もう少し長く学校にいてほしくて、つい引き伸ばすように働きかけがち。
・勉強(教科学習)を教えなくていいのかと葛藤しがち。
・(先生の考える)有意義な時間にしようとしがち。
・何かができるとすぐ次の目標を立てがち。
前向きではあるけれど、
「もっと!」「次は!」「より良く!」の価値観は、
その子にとって安心ではない関わりや環境であるなら逆効果になることも。
だからと言って「そうしないでください!」と対立するような物言いはしない。
先生のそういう想いを理解しつつ「今のこの子にはこういう感じがいいのではと思うのですが」の姿勢で、お互いが相談し合えるといい。「“どういう感じ”がいいのか」は、ぜひお茶っこ会で色々な親御さんの経験を参考にしてほしい!
先生も手探りで関わってくださっている。
親がどこまでを学校に望んでいるのか(望んでいないのか)をはっきりした方が、先生も安心して子どもに関われるのではないか、と個人的には思っています。
・勉強は進めなくて大丈夫とか、
・本人が自発的にやりたがった時だけ勉強を教えてやってほしいとか、
・絵は好きだけど人に見せるのはまだ恥ずかしいようなので、機会があれば話を広げてほしいとか、
・クラスのお友達とはまだ無理に関わらせようとしなくていいとか、
・クラスに行けたらいいね(行けない自分はダメなの?となる)みたいな、本人が望んでいない目標を立てないでほしいとか。
・学校に来たら「よく来たね」と個人的に声をかけてほしいとか、
・逆にそっとしておいてくれた方がいいとか。
・本人の言動に対して否定せずプラスの言葉をかけてほしいとか。
などなどなど。
実際のやり取りでは、Noがはっきり言いづらいお子さんも多い。
(だから学校生活がつらくなるとも言えますね。)
なので、どう過ごしていくか、大人達(親も含め)が一方的に考える前に、
本人の意思表示をどう読み取るか、本人の気持ちをどう感じ取るかに注力していきたい。
あなたの興味や気持ちを知りたいんだよ、という歩み寄りをしてほしい。あなたのことが大事だよ、というサインを送り続けてほしい。
今回のお茶っこ会で私が個人的にヒットした表現は、
『気づいたら1時間経ってた!となるような時間を過ごせる』ということ。
楽しくてあっという間だった!という時間が、その子にとっての安心安全だから。そこを目指して、親と先生が話し合っていけたらいいのかなと思いました。
聞けばそのお子さんは、行き渋っていた時期もあったが、今は短い時間だけれど学校に行けているとのこと。
お子さんにとっていい環境になってきている証拠。そうしてくださっている先生、本当にありがたい。
それを無理せず続けていければいいよね。
本当にもう安心!エネルギー溜まってきた!となったら、本人にとっての次の段階に自然と心と身体が動くはず。
そのサインを見逃さなければいい。
信頼関係ができたら、意外と、それまで「無理!」だったことにも挑戦したりする。
年度切り替えでタイムリーな話題だったので、長ーく細かく書いてしまいました。
(そして、ある程度聞く耳を持ってくださる先生に限るお話ではありますが。)
そして、
高校生ご本人のお話。
自分の心の動きをとても客観的に分析。
これはあまり良くない状態ではないか?
でもこういう点では大丈夫そう。
今はこんな状態だから、相手にはここまで伝えよう。
などなど。
具体的に書けないのでかなり抽象的になってしまいますが、
大人でも難しい自身の俯瞰と自己コントロールをやっている。
そしてそれをとても分かりやすく説明してくれました。
ちょっとちょっと、人生何周目ですか?っていうくらいの成長。
ずっとずっと、自分の心の内で繰り返しやってきたことなんだろう。
苦しんだこともあっただろう。
そうやって身につけた力。すごい。
そして、お母さんへの感謝と愛情あふれる想いを伝えてくれました。
お母さん、あなたの想いとこれまでの努力は、ちゃんと届いている。
子どもはびっくりするくらい親のことを見ているんだなと感じました。
そして、庇護されるだけの側から、時には思いやる側へと成長する。
感動をありがとう、でした。(S)
0コメント